多様性(Diversity)を考える

人間は、人種、性別、宗教、価値観の相違によって差別されることがあってはならない、と言う価値観が世界中を席巻している。

そして、日本においてもとうとう、「LGBTQ法」が昨年6月に成立してしまった。それに基づいて、同性カップルが、“結婚は両性の合意に基づいてのみ成立し得る”という憲法に背いてまで世帯を形成する事態まで生じている。差別はいけないとしても、結婚とか浴場、トイレにいたるまで、男女区別まで否定するとは常軌を逸している。

そもそも、欧米では宗教的に同性愛は許されない犯罪であったから、その犯罪差別はやめようということに過ぎないのではないか。

多様性(Diversity)を認めるといっても程度問題があるはずである。それにより、歴史的に継続してきた慣習、文化を否定することがあってはならない。

この法案が保守であるはずの自民党主導により成立したことに、全国の保守層は怒った。その代表として、作家、百田 尚樹氏が新党「日本保守党」を結成した。そして、先の東京15区の衆議院議員補選に、飯山 陽氏が立候補して善戦したことは、記憶に新しい。

飯山 陽氏は存じ上げていなかったので、ネットで検索したところ、上智大学卒であるが、東大の大学院で学び、イスラムの研究で博士号を取得していたことがわかった。

どんな内容かはわからないものの、大阪での講演録画がネットにあったのでのぞいてみた。

イスラム教徒にとって異教徒はすべて死後地獄行きであるが、自身はジハード(聖戦)を実行することにより、天国が訳されている。だから、自分の周囲で親切にしてくれたり、親密になったりすると、その人たちが地獄に行くことを何とか防ぐために、イスラム教への入信をすすめるのだという。また、日常では集団で定時にお祈りをするために、モスクの建設を他国でもすすめている。現在、日本では、1999年に15カ所だったのが、2021年には113カ所に増加している。また、彼らは火葬ではなく土葬が基本である。現在23万人のイスラム教徒を今後すべて土葬とすると、とんでもないことになるのが目に見えている。多様性を認めるにも限度があることがわかる。ハラールのために豚肉を食べないことの受け入れ程度なら理解できないこともないが、慣習、文化に影響を及ぼすものまで、多様性を受け入れることはできない。

政治の世界では、口を開けば改革であるが、長い歴史に根付いている慣習、文化を守ることこそ最優先ではなかろうか。「日本保守党」に期待する。