安倍元首相国葬どうする

安倍元首相の国葬を行うことが閣議決定された。

世界170カ国にも及ぶ国のリーダーからの弔いのメッセージが届くなど国際的に評価が高かかったことを勘案すれば当然の決断だと思われる。

しかし、国内世論のアンケートでは、ほぼ5050に近いが、反対論者の反対意見は。前例とか法に照らしての意見ではなく、疑惑にまみれた元首相の国葬なんてもってのほか、という強い調子だ。朝日新聞では、読者投稿川柳の欄で、疑惑まみれの元首相の国葬する変な国、というような死者をぼうどくするような川柳ばかりを選者が選んで掲載していたが、それをすばらしいといって、ツイートする人が多いらしく、私の属する仲間内でも話題をさらった。

同じ意味の川柳ばかりを選出するのは、選者の強い意志が反映している証拠であろう。できたら、こころから死を悼むような句が一つくらい混じっていれば、少しは救われるだろうが、朝日新聞の読者にそれを望むことは無理かも知れない。だったら、違う内容の句が一つ二つ選ばれていれば、強烈さは薄まるだろうが、それをしなかったところに、選者の強い意志を感じる。これが、私が指摘する反対論者は数では表現できない強い意見という意味だ。

そもそも日本では古来、死者は例え村中の嫌われ者であっても、村八分の言葉で示されるように、葬儀はみんなで執り行った。

あいつもいろいろあったけどいいやつだった。これが死者を弔う日本の心ではなかったか。

歴代最長期間首相を務め、歴代のどの首相よりも海外の国々と交流を積み重ねてきた、そしてこのたび暴漢の凶弾に倒れた。これだけで十分国葬に値する。たしかに、モリカケ、さくら疑惑に十分説明責任を果たしたとは言えない。もし、説明責任を果たしていたら、こんな長期間政権は維持できなかったのは明らかだ。政権を奪うために仕掛けられた戦いだから当然である。いってみれば戦いに勝ったのだ。

国内の安倍元首相の追究はモリカケ、さくら程度しか見つけられなかったのが現実であったが、首相退任後、台湾有事は日本の有事という考え方を打ち出し、アメリカにも働きかけたようだ。それが効を奏したか、このほどアメリカの下院議長ペロシ氏の台湾訪問が実現した。台湾問題はウクライナ問題に匹敵する世界的大問題である。これを絶対許せないと思う勢力がいることは間違いない。その勢力はどんな悪辣な方法を用いてでも安倍元首相の政治生命の抹殺を狙うことは容易に想像できる。

安倍元首相の国葬を行うことにより、その勢力がどのような反応をするかで、真相をつきとめる絶好の機会と捉えることも可能だ。

それより何より、台湾有事は日本の有事に備えることこそ、喫緊の課題だ。