アメリカ大統領選(3

112日、トランプ大統領は、テキサス州、アラモで、22分間の演説を行ったが、これをマスコミは一切報道しなかった。そして、翌日、下院は、議会乱入という騒乱を招いた責任はトランプ大統領にあるとして、弾劾訴追を議決した。騒乱前に集会を開いていた場所は2km以上離れており、集会が終わったのは、1312分だったが、国会乱入が発生したのは1315分であり、3分間では歩いて行けるものではないが、それは、集会が終わる前にすでに国会へ向かっていた者たちがいたことを意味すると、ニューヨークタイムスが報じ、トランプ大統領の責任は免れないとしている。この説明は、どう考えても、トランプ大統領支持者の犯行を否定する証拠ではないだろうか。こんなこじつけでさえ通用してしまうのが現状だともいえる。しかし、そのトランプ大統領の演説の終わりに、「さあ、国会までみんなで歩いて行こう」と締めくくっているのも、意味深ではある。

しかし、騒乱発生後のトランプ大統領の支持率はむしろ上がり、51%に達している。一般国民はわかっているということを示している。

さて、アラモにおける大統領の演説では、メキシコ国境の壁について、次期政権が撤去しないことを望むと、はじめてバイデン次期政権を認めるかのような発言をしたと、ネットでは話題になっている。テキサスとはアメリカの州のうち唯一の、領土編入による州ではなく、協定により合衆国に編入された州であるため、国旗も州の国旗と合衆国の国旗を同じ高さで掲げているそうである。そのため、各州が合衆国憲法で同等に扱われなければ、合衆国からの離脱もあり得るとのことであり、過去にもそのような論議が何回かあったそうである。激戦区の4州の選挙に憲法違反があると、最高裁に提訴したのはそういう事情があったのかと、納得がいった。ところが、最高裁は、それを審議するのではなく、当事者でないので訴追の資格がないとして、却下してしまった。この訴追には、トランプ大統領のほか、18の州も同調していたことを勘案すると、独立という話もでてくるかもしれない。

しかし、演説でトランプ大統領は暴力否定を繰り返し訴えており、イギリスのEU離脱みたいなことを、ねらっているのかもしれない。まさに、国を二分する一大事である。